もし、お届けした椎茸栽培キットで、生えてきたしいたけが過乾燥の場合、

しいたけが乾きすぎたら | 原木しいたけ・栽培キットの通販 | 高橋農園 (takahashi-nouen.co.jp)

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このしいたけ栽培キットの特徴

今回、お届けしたしいたけの出る木を「ホダ木」と言います。
  • この栽培マニュアルは、しいたけ栽培キットA23N3に特化しています。この栽培セット以外の場合、必ずしも適切な方法ではない場合がありますので、ご注意ください。
  • このしいたけ栽培セットは、お届け後1週間(暖かいところに置いた場合)~3週間(寒いところに置いた場合)くらいで、しいたけが収穫できます。

(それ以上の期間がかかる、あるいは、収穫できない場合、湿度や温度が低すぎるなど、なんらかのトラブルが考えられます。)

  • しいたけ収穫後、ホダ木を上手に管理する(これを【ホダ木の養生】と言います)と、合計で数回、しいたけが収穫できます。
  • この栽培セットのしいたけの品種は寒さが苦手です。ホダ木を置く場所は、気温12~25℃くらいで乾きすぎない場所に置くことがコツです。夜間10℃くらいになっても生えてきたキノコは成長し、収穫することができますが日数がかかります。
  • また、収穫後の管理の際、適温は12~25℃くらいです。10℃くらいになっても、しいたけ菌が死ぬことはまれです。しかし、次回発生のしいたけの収量が減ったり、次回収穫までの日数を要します。

 

このマニュアルで繰り返し使う用語の説明

【浸水発生(打撲浸水)】とは  ホダ木の樹皮表面の数か所を軽くたたいて(物理的刺激を与えて)、その後、すぐに約6~24時間、20℃くらいの水に浸水することを【浸水発生】と言います。
ホダ木をたたいて浸水することを、打撲浸水と呼びます。
これをすると、しいたけがたくさん生えてきます。
たくさん叩くと、たくさんきのこが生える場合がありますが、その場合、きのこは小さくなります。

また、強くたたきすぎると、ホダ木の樹皮がはがれるなどして、しいたけ菌に悪い影響がるかもしれません、ご注意ください。
ホダ木同士の樹皮をたたき合わせれば、一石二鳥です。
ホダ木の樹皮表面を軽くたたいたら、すぐに浸水してください。 
24時間以上は浸水しないでください。しいたけ菌が溺れてしまい、ホダ持ちが悪くなります。

【ホダ木の養生】とは しいたけの収穫が終わった後のホダ木を次の発生・収穫に備えて、ホダ木の中のしいたけ菌を養生させることを言います。
正確には、しいたけ菌がホダ木の栄養を吸収し、栄養を蓄え、しいたけの「原基」(HPのしいたけ用語辞典を参照してください)を作るために、その補助をすることです。「ホダ木の休養」とも言います。
温度が15~30℃、湿度の高い場所に、1~2か月間以上保管します。
途中、1週間に1~2回くらい、ホダ木の樹皮全体が濡れるように散水を行います。
散水は、暖かい場合は細目に2~3回/週くらい、寒い場合は間隔を空けて1回/週くらい行います。
凍る場所で休養させると、ホダ木の寿命が短くなる場合があります。
収穫回数が増えるにつれ、長めに養生させることがポイントです。
ホダ木の【浸水発生】直前の1日間くらいは、【打撲】をしないでください。

しいたけ栽培セットA」には、ホダが木1~4本と栽培マニュアルが入っています。

ここでは、より詳しい栽培方法についてご説明します。

しいたけ栽培セットが届いたら

お届けしたホダ木は、まだ、しいたけの芽は出ていないと思います。

しかし、上記の【浸水発生】を済ませたホダ木を発送していますので、間もなく、しいたけが生えてきます。

ホダ木が届いたら、直射日光が当たらない、ホダ木を気温が12~28℃くらい乾きすぎないところに、間隔を空けて置いてください。

夜間が18℃以下、日中が20~28℃とと気温の差をつけると、きのこが大きくなりやすくなります。

 

椎茸が育つための最適な湿度は80~90%くらいです。

この湿度は、人間が製革するには高めの湿度です。

もし、居間などに置かれる場合、ホダ木に薄いビニールをかけるなどの、しいたけとホダ木が乾かないような対策をお願いいたします。

日中はやや低めの湿度、夜間は高めの湿度を繰り返すと、しいたけは大きめに育ちます。

気温が10℃以下になると、せっかく生えたしいたけの成長が遅くなります。

最低気温が12℃くらいの日が続くと収穫までは10日くらいかかるかもしれません。

10℃以下になると、2週間以上かかりますので、ご留意をお願いいたします。

 

冬場はお勧めできませんが、屋外の場合、北風などの寒風に当たらない、暖かく湿度があり、雨の当たらない場所においてください。(雨が当たると、「雨子」と言って、収穫したしいたけの日持ちが悪くなります。)

 

写真のように、ホダ木の片側を湿気のある地面につけると、それだけで、加湿の役割があります。

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1~3日後に、写真のように、小さなしいたけの芽が生えてきます。

この時は、まだ、傘と足の大きさは同じくらいです。

小さな芽を大切にしてください。

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さらに、数日~2週間くらい経つと、キノコが大きくなります。

左の写真のようになると、もう少しで収穫です。

 

しいたけの収穫(しいたけの収穫は一度にすべてのしいたけを収穫するのではなく、何回かに分けて、収穫適期のものから収穫します)

しいたけの収穫は、大きさも考えますが、それよりも傘の開き具合を見て収穫します。

左の写真では、左側の二つは収穫しても問題ありませんし十分美味しいですが、実は、しいたけはもう少し大きくなります。(=傘が開きます)

右側の写真くらいに傘が開いたら収穫の適期です。

お好みの開き具合で収穫してください。

ちなみに、傘が開く前、上の写真でいえば2枚目と3枚目の写真の間くらいの大きさでしいたけを収穫しても、美味しくいただくことができます。

この方法は、収穫の収穫の重量が減るためお勧めはできませんが、また、一味違ったしいたけのおいしさを味わうことができます。

収穫は、しいたけの傘ではなく、しいたけの足の部分で、ホダ木との生え際をつかんで、横にひねるようにします。傘を掴まないでください。

キノコは、大きいものでは8cm以上になる場合もありますが、小さい場合は、3~4cmの場合もあります。

いずれにしても、しいたけの下側を見て、傘の開き具合で収穫してください。

しいたけの収穫がすべて終わったら(収穫後のホダ木の管理) : 1回目発生後、2回目の発生に向けて

1回目の収穫が終わったら、2回目の発生・収穫に向けて、次の二つの方法があります。

(1) 1回目に1回目に収穫したキノコの数が、ホダ木1本で10個以下の場合 → この場合、予定よりもキノコの数が少ないので、きのこをすべて収穫し終わったら、【浸水発生】をすることが考えられます。

浸水後、10日~3週間で、2回目のキノコが収穫できるようになります。

 

ただし、この方法は、しいたけが短期間で2回収穫できるメリットがある反面、しいたけ菌を酷使するため、ホダ木の寿命が短くなる場合があります。それを嫌う場合は、下記(2)、②のようにしてください。

(2) 1回目に収穫したキノコの数が、ホダ木1本で10個以上の場合 → この場合、二つの方法があります。

① 上記(1)と同じように浸水発生をしてください。その後の状況は(1)と同様です。(この方法は、しいたけが短期間で2回収穫できるメリットがある反面、しいたけ菌を酷使するため、ホダ木の寿命が短くなる場合がありますのでご注意ください。また、きのこが小さくなることがあります。)

② 上記の【ホダ木の養生】をしてください。  

1~2か月後、しいたけの収穫希望日の10日~2週間くらい前に【浸水発生】をしてください。

(お届け後10日~3週間くらいでしいたけの収穫が全部終わると思います。もし、全部のキノコの収穫が終わるまで4週間以上かかる場合、ホダ木を置いてある場所が寒すぎると思われます。次回以降の発生は、より暖かいところで保管してください。)

しいたけの収穫がすべて終わったら(収穫後のホダ木の管理) : 2回目発生後、3回目の発生に向けて

【ホダ木の養生】をしてください。

養生期間を長めにすることがコツです。2回目の収穫後、およそ2か月以上が経過したら、3回目の発生が可能となります。

しいたけの収穫を楽しみたい10日~2週間くらい前に【浸水発生】を行ってください。

3月~5月ころがキノコが発生しやすい時期です。5月以降、特に夏になると、暑すぎてキノコが生えにくいので、最高気温が30℃以下になったら【浸水発生】を行ってください。)

 

しいたけの収穫がすべて終わったら(収穫後のホダ木の管理) : 3回目発生後、4回目の発生に向けて

【ホダ木の養生】をしてください。

前回の収穫後、2か月以上が経過したら、次の発生が可能となります。しいたけ(キノコ)を2回以上収穫し、ホダ木の栄養分が減ったため、養生期間を長めにします。

その後、お好きな時期(最高気温20℃以下、最低気温15度以上の時期が適しています)に【浸水発生】を行い、しいたけの収穫を楽しんでください。

ただし、この栽培セットAの品種は、暑さが大の苦手です。気温が30℃を超える時期は浸水してもキノコは発生しませんので、夏場の浸水を控えてください。(その分、休養期間を長くしてください。)

秋になって、最高気温が25℃以下になったら、お好きな時期に【浸水発生】して、しいたけの収穫をお楽しみください。

また、4回目以降の発生では、寒さも苦手となります。4回目以降の発生が冬になる場合には、翌年まで発生を控えてください。

4回目以降の発生では、しいたけ菌がお年を召しているため、しいたけ菌にとって良い季節である秋の発生が適しています。

  栽培管理のコツ
1月~2月  
3月  
4月~5月 ・暖かい日が多くなります。この頃は、直射日光が当たる、または、季節外れの暑い日となって、ホダ木の温度が35℃を超える場合もあります。暑さに注意して管理してください。
【ホダ木の休養】
・最低気温を15℃以上に保つのは難しくはないと思いますが、最高気温35℃以下に注意して、休養させてください。もし、30℃近い日が続く場合は、週に3回くらいホダ木に散水してください。
【2回目発生】
・この時期は暖かいので、打撲浸水後、収穫まで平均1~2週間くらいかもしれません。
【3回目発生】
・2回目の発生から2か月以上経過しており、かつ、暖かい場所で休養させていれば、3回目の発生が可能となります。【浸水発生】をしてみてください。
6月

この品種は暑さが苦手です。多くの皆様は、すでに2回以上の収穫を終えているかと思います。

3回目以上の収穫をこの時期に行うのは、気温が30℃以下の日が安定している場合です。

もし、季節外れの暑さなので、異常に暑い場合は、しいたけの発生は非常に難しいので、浸水発生は次の秋まで待ったほうが良いと思われます。

もし、まだ1回しか収穫をしていない場合、2回目の浸水発生であれば、可能かもしれません。最高気温が25℃以下の日を選んで、浸水発生をしてみてください。

7月 この時期、この品種の浸水発生を行うことはお勧めできません。
8月 この時期、この品種の浸水発生を行うことはお勧めできません。
9月 涼しい地域(最高気温が25℃以下、最低気温が10~20℃)で、かつ、前回の浸水発生から2か月以上が経過していれば、この時期に、浸水発生を行い、きのこが出る場合があります。暑い地域では、浸水発生は、お勧めできません。
10月

比較的、しいたけが出やすい時期です。

打撲浸水をしてみてください。その後、1~2週間でしいたけの収穫ができると思います。

11月

品質、収穫量ともにしいたけにとって良い時期で、関東地方の平野部の場合、1年中で、最もしいたけが収穫しやすい季節です。。

2回目、3回目、あるいは、1年経過後のの浸水発生をお楽しみください。

12月

最低気温が、安定して12℃を下回るようになると、浸水発生を行っても、しいたけは生えにくくなります。

また、ホダ木をお届けしてから1年経過後の12月の場合、寒すぎて、しいたけが出にくくなります。

この場合、(1)ホダ木を暖かくて(12~25℃くらい)湿度のある場所(湿度80%以上が望ましいです)置いて、かつ、適度の散水を行い、前回の発生から2か月を目安に浸水発生をするか、または、来年の春まで、発生をお待ちください。

など、ホダ木を暖かい場所に置いた場合、1週間に1℃くらいの散水を行ってください。

1~2月

しいたけの収穫回数が1回だけの場合、かつ、これまでの栽培管理がtキセルであった場合。20℃くらいの水に打撲浸水するとしいたけが生えるかもしれません。

2回以上収穫が終わった場合は、春になるまでお待ちください。