(有)高橋農園は、茨城県の古河市で、江戸時代前期から21代にわたり農業を営んでいます。

70年ほど前から原木栽培のしいたけの産販売をしており、現在の後継者は4代目のしいたけ栽培生産者です。


その特徴として、

  1. 日本で古くから行われてきた伝統的な原木栽培でしいたけを育てています。
  2. 「農薬:栽培期間中不使用」
    栽培期間中、農薬は全く使わずに、しいたけを育てています。
  3. 40年以上前から、脱炭素に取組んだ栽培をしています。
  4. 40年以上前からしいたけのビニールハウスの暖房には、化石燃料を使わず、使用済みのホダ木(=バイオマス)を使用して、CO2の排出削減に取組んでいます
  5. 2017年から原木しいたけのソーラーシェアリングを実施し、CO2の排出削減に取組んでいます。
  6. 2023年冬から「止めよう!地球温暖化 【CCUS】カーボンマイナスと土壌改良」と題して、大気中もCO2を削減する(=カーボンマイナス)事業を本格的に始めました。

希少性の高い、かつ美味しい、原木栽培で育てたしたしいたけです。【菌床栽培との区分け】

しいたけ栽培には、原木栽培と菌床栽培の2種類があります。

  1. しいたけは自然界では、枯れた木に生えてきます。原木栽培のしいたけは、日本で古くから(一説には江戸時代以前から)行われてきた伝統的な栽培方法です。自然に近い分だけ、美味しく、しいたけらしいしいたけが収穫できます。しかし、重労働で手間がかかるため、最近では生産者の数は減少傾向にあります。
    今では、日本の生しいたけのわずか7%くらい(2021年林野庁統計資料より)の生産量となっており、希少性が高くなりました。
  2. 菌床栽培は、原木ではなく木を細かく砕いたおが粉で栽培する方法です。工場などでの大規模生産が可能で、現在では、日本の生しいたけの90%くらいのシェアがあります。
    一時、外国で植菌をしてその菌床を日本に輸入し、日本で収穫する方法が増え、それが「日本産」として販売できることから、問題となったことがあります。

当農園では、30年以上前から、栽培期間中は農薬不使用でしいたけを育てています。

しいたけにもいわゆる登録農薬はあるのですが、高橋農園では、全く使いません。
もちろん、しいたけにも病害虫が付きます。特に最近では、高温多湿が顕著になり、しいたけの病害虫も、増えてきたように感じています。

農薬を使わず、どのように病害虫を防ぐのか? 

  • しいたけを収穫するビニールハウスを工夫して、害虫の少ない環境にします。
  • 病気が入りにくいような栽培管理を行います。散水管理や風通し、気温などに気を配ります。

その他 取り組みなど

  1. 原木しいたけ生産者としては、全国で有数の生産規模です。
  2. 40年以上前から、しいたけの栽培ハウスの暖房では、化石燃料を使わず、使用済みホダ木(バイオマス燃料)を使用し、O2の排出削減(脱炭素)に取組んでいます。(注:使用済みホダ木を燃料にした場合でもCO2は排出しますが、これは、燃料としない場合でも微生物の分解などで、最終的にはCO2を排出します。化石燃料を使用しない分だけ、排出削減となります。)
  3. 2017年から、ソーラーシェアリングを実施して、太陽光発電の下で原木しいたけ栽培を行い、CO2の排出削減(脱炭素)に取組んでいます。
  4. さらに一歩進んで、2023年の冬から、「止めよう!地球温暖化 【CCUS】カーボンマイナスと土壌改良」と題した大気中のCO2を削減する(=カーボンマイナス)事業を本格的に始めました。

高橋農園の原木しいたけ栽培の特徴

  1. 現在、日本や中国で生産されているしいたけのほとんどは「菌床栽培」と呼ばれる方法で生産されています。原木栽培のしいたけは手間がかかり、かつ、重労働であるため、日本国内の生しいたけのシェアでは約7%程度(2021年林野庁資料より)(世界全体では約1%以下?)しかない、大変希少性の高いものです。(ただし、乾し椎茸では、日本国内では、原木栽培の方がシェアは高いです。)
    中国で生産されているしいたけは、ほぼすべて菌床栽培です。
    また、最近、菌床椎茸に関しては、日本ではなく中国で植菌した菌床を日本に輸入し栽培・収穫しているにもかかわらず「日本産」としてしいたけを販売する事例が増え、問題となっています。
  2. 高橋農園では、栽培期間中(植菌から収穫前後、出荷の全て)において、全く農薬を使用しておりません。
  3. 高橋農園の栽培規模は日本国内で10番目以内の栽培規模です。
  4. 東日本の多くの地域で、東京電力原子力発電所事故による放射性物質被害があり、特に、原木栽培しいたけではその影響が大変大きいものでした。小職は(一社)東日本原木しいたけ協会の事務局長として、その被害対策に取組んできました。
    • 上記の被害対策に取り組んでいるため、原木しいたけに関わる放射性物質被害に関しては熟知しており、その対応策も万全を期しています
    • 高橋農園では、しいたけの放射性セシウム検査を毎月行っています。(ほとんどがNDです
    • 栽培に使用する原木は、岩手県北部、長野県、大分県など被害のない地域から購入しています。原木のロット分け管理を行い、万が一の場合でも、悪影響を最小限になるようにしています。
  5. 生しいたけの包装には、トレーではなく袋を用いています。これによりトレーの場合の半分以下のプラスチック重量となり、しいたけ100gでは約2gとなっています。
  6. 2017年から原木しいたけのソーラーシェアリング(約40kw)を行っています。
  7. 40年以上前から、しいたけ栽培に使用するビニールハウス等の暖房では、その燃料に使用済みのホダ木を用いており、化石燃料は全く使用していません。その分だけ、脱炭素化になっています。(=バイオマス暖房)
  8. 高橋農園では、化石燃料の代替燃料としての暖房用燃料として使用しています。
    今後、さらに、その取組を発展拡張し、使用済みホダ木を炭にして畑等に施用することによる「CCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage。CO2の畑への貯留)」に取組む予定です。これは、大気中のCO2を減少させる画期的な事業です。
    ※原木しいたけでは、原木林は伐採された後、再度萌芽して元の原木林に戻ります。この際、大気中のCO2を吸収するので、使用済みホダ木を炭にして畑に貯留すれば、その分だけ大気中のCO2を減少させることになります。(参考:バイオ炭、J-クレジット)
ソーラーシェアリングで育成中のしいたけ原木

 

問合せ先 

(有)高橋農園

代表取締役 高橋恭嗣(やすし)

〒306-0201 茨城県古河市上大野513-5
TEL 0280-97-1070
FAX 0280-97-1071
e-mail   info@takahashi-nouen.co.jp

会社概要

法人名

有限会社高橋農園

代表取締役

高橋恭嗣

住所

茨城県古河市上大野513-5

電話

0280-97-1070

主な事業

原木しいたけ生産、販売