もし、お届けした椎茸栽培キットで、生えてきたしいたけが過乾燥の場合、

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このしいたけ栽培キットの特徴

今回、お届けしたしいたけの出る木を「ホダ木」と言います。
  • この栽培マニュアルは、しいたけ栽培キット23N115Nに特化しています。この栽培セット以外の場合、必ずしも適切な方法ではない場合がありますので、ご注意ください。
  • 特に、しいたけ栽培セットAとは全く違いますので、ご注意ください。
  • このしいたけ栽培セットは、お届け後、すぐには、しいたけは生えません。しいたけは晩秋~翌年の桜の咲く頃まで断続的に、不定期にキノコが生えてきます。

    1~2年目は直径10cm以上、重さ100g以上にもなる、特大厚肉のしいたけが収穫できるかもしれません。

  • しいたけ収穫後、ホダ木を上手に管理する(これを【ホダ木の養生】と言います)と、うまくいけば、数年間にわたり、いたけが収穫できます。
  • この栽培セットのしいたけの品種は、一定の寒さが来ると、しいたけは生えてくる性質があります。また、寒さに強く、寒さでしいたけ菌が死ぬことは稀です。

 

2023年11月30日 加筆

原木椎茸栽培セットBをお買い上げになったお客様

  • 寒くなってきました。皆様にお届けしたホダ木から、しいたけの小さな「芽」が出始めたのではないでしょうか?
  • 一方で、これから冬に向かいますので、せっかく出てきた「芽」が、寒くて、成長できない場合があります。
  • そのような場合には、次のことをしてみてください。
    • 8号くらいのFGポリ袋と輪ゴムを用意してください。
    • しいtけの「芽」が500円だまくらいの大きさになったら、その芽に袋をかけて輪ゴムなどで留めてください。(風などで袋が飛ばされ手に用に)
    • ある程度、冬の日差しが当たるような場合、袋が「ビニールハウス」のような役割を果たして、しいたけが大きく育ちやすくなります。

このマニュアルで繰り返し使う用語の説明

 

【ホダ木の養生】とは しいたけの収穫が終わった後のホダ木を次の発生・収穫に備えて、ホダ木の中のしいたけ菌を養生させることを言います。
正確には、しいたけ菌がホダ木の栄養を吸収し、栄養を蓄え、しいたけの「原基」(HPのしいたけ用語辞典を参照してください)を作るために、その補助をすることです。「ホダ木の休養」とも言います。
この品種は、桜が咲いたころから秋頃までの期間が、まさしくこの養生期間に当たります。この期間は、可能な限り、雑木林の中のような「雨が当たり、直射日光が当たらず、湿度のある所」に、ホダ木を置いてください。自然の天候が、ホダ木の養生を助けてくれます。

もし、雑木林がない場合、「雨が当たり、直射日光が当たらず」がOKでも、湿度が低い場合があります。この場合は、気温が30℃以上の暑い時期には週に3~5回くらい、ホダ木に散水してください。

 

ここでは、より詳しい栽培方法について、まず、ポイントをご説明します。

ホダ木が届いたら

・ 雑木林の中のような、「雨が当たり」「直射日光が当たらず」「湿度の高い場所」に、ホダ木を置いてください。

・ホダ木は、木口の片方を地面につけて、片方を10cm(乾く場合)~30cmくらい浮かせて、斜めにおいてください。

・ホダ木が届いた後、浸水をする必要はありません。

しいたけの収穫

・この栽培セットは、晩秋から翌年春にかけてしいたけが断続的に生えてきます。(厳寒期にはしいたけが成長できず、収穫は難しいかもしれません。)

・通常、桜の咲く頃が、収穫の最盛期となります。

・大きくなったしいたけから順に収穫してください。

・しいたけの傘ではなく、足のホダ木の樹皮近く部分をつまんで、横にずらすようにして、収穫してください。

収穫が終わったら

²  次の発生に備えて、「雨が当たり」「直射日光が当たらず」「湿度の高い場所」(つまり同じ場所)に、ホダ木を置いてください。

²  晩春から初秋まではしいたけは生えません。次の収穫は、次のシーズンの晩秋~春頃となります。これを数年間繰り返します。

   
   
   

     

    詳細な栽培マニュアル

    1. 【しいたけ栽培セットBの特徴】
    • このしいたけ栽培セットBは、しいたけ栽培(A)セットとは違い、お届け後、すぐにキノコは生えてきません。

     適切な場所に置いて適切に管理すると最低気温が8℃以下になった頃から、しいたけが自然に少しずつ生え始めますので、その時期になりましたら2~3日に一度はホダ木からキノコが生えていないか、見てください。(下記の浸水発生をする必要はありません。)その後、最低気温が5℃以下になるとキノコの出る量が増えてきます。

    • その後、翌年の3月~桜の咲く頃くらいまで、断続的にキノコが生えて、暖かくなれば収穫できます。(極寒期では、しいたけが生えても寒さで成長できず、収穫はできなくなります、ただし、工夫はできます。) 桜の咲く時期頃が収穫の最盛期となると思います。
    • お届けした品種がキノコが大きいことで有名です。特大しいたけを収穫してご賞味ください。
    • その後、5月~11月ころまではキノコは生えませんが、次のシーズンの晩秋になるとまたキノコが生えてきて、断続的に収穫できます。そして、3~4月頃の桜の咲くころが収穫の最盛期となります。その後は、5月~11月頃は収穫できませんが、次のシーズンの冬~春頃にまた収穫ができます。(ただし、ホダ木が年を取るにつれて、だんだん春のみの収穫となります。)
    • この栽培セットBは、【晩秋~桜の咲くころまで:断続的なしいたけの収穫】→【桜の咲くころ:収穫の最盛期】→ 【その後~晩秋:ホダ木の養生期間で椎茸の収穫は無し】を3~数年間繰り返します。(逆に言えば、別記の「浸水発生」をしない限り、収穫時期のコントロールは難しい栽培セットです。
    • 管理を適切に行った場合、しいたけ栽培セットBは、栽培セットAよりもホダ木の寿命が長い場合が多いです。雑木林の中などに置けば、お届け後、数年間キノコが生えるかもしれません。

     

    2.【ホダ木が届いたら】

    • 雑木林の中のような直射日光が当たらず、雨がかかり、湿度の高い場所などに、HPの写真のように、ホダ木の片方を地面から浮かせて(膝の高さくらいまで)、片方が地面につくように、斜めにおいてください。(特に3月~11月のころの直射日光は厳禁です。この時期にホダ木が直射日光に当たるとホダ木の温度が上がり、しいたけ菌が死んでしまいます。)

    家の北側に置けば、直射日光は遮ることができるかもしれません。この場合でも、雨が当たる場所に置くことを守ってください。

    コンクリートなど水分を通さないものの上に置くと、地面からの湿気が遮られて、ホダ木が過乾燥になる場合があります。この場合、気温に応じて1週間に1~2回(寒い時期)~3~5回(暑い時期)くらい、夕方、散水してください。

    地面の土の上に直接置くと、ホダ木が汚れたり、生えてきたキノコが汚れる場合があります。

    ⇒ホダ木の片方を地面につけるのは、過乾燥を防ぐためです。また、片方を浮かせるのは、過湿を防ぐためです。

    場所によっては、ホダ木の周りに草が生えてホダ木が草の中にうずもれてしまう場合があります。この場合、ホダ木に雨が当たれば問題ありません。ただし、晩秋になってしいたけが生え始める頃、その草を除いてください。(キノコが生えてくるのが見えません。

     

    • ホダ木を2本以上置く場合、ホダ木とホダ木の間を10cm以上、空けてください。(ホダ木とホダ木が近すぎる場合、しいたけ同士がぶつかって変形してしまいます。)特に、このBセットの品種は、大きなキノコになりますので、生えてきたキノコが何かにぶつからないようにしてください。

     

    • 家庭菜園の中に置く場合、次の点に注意してください。
    • 農薬の当たらない場所に置くこと。 (特に殺菌剤がホダ木にかかるとしいたけ菌が死んでしまう場合があります。こうなると、しいたけの収穫はできません。)
    • 遮光ネットなどで、ホダ木の日よけを十二分に行うこと。 直射日光は、しいたけ菌にとって大敵です、野菜や樹木で日陰があっても、時間帯や季節によっては、日が当たる場合があります。くれぐれも、直射日光にはご注意ください。

     

    • 6月頃の梅雨の時期と9月の秋雨のころ(気温は30℃以下が良いです)、「天地ガエシ」と言って、ホダ木の上下・裏表を反対にします。(=地面についていた木口は上になり。樹皮面も上側を下に向けます)天地ガエシをした後、すぐにまとまった雨が降れば最高です。(つまり、雨の降る直前に天地返しを行うと効果的です。

     

    3.【しいたけの収穫】

    しいたけの収穫は、大きさも考えますが、それよりも傘の開き具合を見て収穫します。

    左の写真では、左側の二つは収穫しても問題ありませんし十分美味しいですが、実は、しいたけはもう少し大きくなります。(=傘が開きます)

    右側の写真くらいに傘が開いたら収穫の適期です。

    お好みの開き具合で収穫してください。

    ちなみに、傘が開く前、上の写真でいえば2枚目と3枚目の写真の間くらいの大きさでしいたけを収穫しても、美味しくいただくことができます。

    この方法は、収穫の収穫の重量が減るためお勧めはできませんが、また、一味違ったしいたけのおいしさを味わうことができます。

    収穫は、しいたけの傘ではなく、しいたけの足の部分で、ホダ木との生え際をつかんで、横にひねるようにします。傘を掴まないでください。

    キノコは、大きいものでは8cm以上になる場合もありますが、小さい場合は、3~4cmの場合もあります。

    いずれにしても、しいたけの下側を見て、傘の開き具合で収穫してください。

     

    4.【ホダ木が届いた後、晩秋までのホダ木の管理(1年目)】

    お届けしましたホダ木の中のしいたけ菌は、まだ、生育途中で、人間でいえば成人前です。ただし、多少の環境変化であれば対応できるくらいに、当農園で育てたものです。年齢でいえば中学生~高校生くらいでしょうか。

     ホダ木が届きましたら、晩秋、しいたけが発生するために、適切な管理を行う必要があります。とはいっても、お届け直後に「適切な場所」に置けば、後は、普通の天気でしたら、特に煩わしい管理はありません。

     

    • 梅雨の時期の管理

    この頃までの管理で、ホダ木の出来の良し悪しの大半が決まります。

    基本は、「ホダ木の中外の水分量を適度に保つ」です。

    上記に記載したようにホダ木を「片方の木口が地面について、片方を膝の高さ位に浮かせる」で雑木林の中などに置けば、下記の点を自然に解決してくれます。

    • ホダ木内の水分量が多すぎると、ホダ木の中の樹木の細胞が生きたままとなり、「死物寄生菌」であるしいたけ菌は、材の中を伸長することができず、良いホダ木にはなりません。
    • 逆にホダ木の中の水分量が少なすぎると、しいたけ菌の飲み水がないことになり、しいたけ菌の成長が遅れる、または死滅します。
    • ホダ木の外側(樹皮面)に水滴がついているような状態が1日以上続くと、しいたけ菌の大敵であるトリコデルマ菌などの病害菌の胞子が発芽して、しいたけ菌を苦しめるようになります。

    梅雨の時期は、いろいろな雑菌が出てきます。

    その対応策は、当農園のHPをご覧ください。

     

    • 真夏の管理

    この時期は、次の三つが保たれていれば、特に何もする必要はありません。

    • ホダ木に直射日光に当てない。
    • 雨にあてる。
    • 過乾燥の場所に置いていない。

     

    • 秋の管理

    この時期も、前述の①~③が保たれていれば、何もする必要はありません。

    しかし、上記2.(3)の「ホダ木の天地ガエシ」をすると、より、たくさんきのこが生えるかもしれません。

     

    • 晩秋の管理

    11月頃になると、地域によっては、最低気温が6~8℃以下になる時期、しいたけの「芽」が生えてくる場合があります。秋は気温によっては「芽」が生えてから1週間くらいで収穫できるようになります。

    なお、晩秋では、気温が高い日も多いため、生えてきたしいたけは、徒長して小さめになりやすいです。

    特大のしいたけは、きのこが生えてから収穫まで2週間以上かかるような、寒い時期の方が、取れやすくなりますので、特大しいたけについては、もう少々、お待ちください。

    しいたけの収穫に備えて、「芽」がなくても、ホダ木周りの草をきれいにしておくことをお勧めします。枯れ草などがあると、「芽」が出ても見えませんし、せっかく生えたキノコに害虫が付きやすくなります。

    • 晩秋、翌年春の管理

    晩秋~翌年春にかけて、しいたけの「芽」が断続的に生えてきます。

    お届けした栽培セットBは「寒さの刺激で椎茸が生えて、その後、暖かくなると成長し収穫できる」と言う性質を持っています。

    もし、12月~2月頃の厳寒期、しいたけの「芽」が生えても寒くて成長できない場合、下記6ページ4.(2)をご覧ください。

    3月に入ると、暖かい日と寒い日が断続的に訪れて、暖かい日または雨があった翌日などでは、しいたけが急に成長します。忘れずに収穫してください。

    この時期、しいたけは害虫にとっても御馳走です。しいたけの収穫が遅れると、害虫の餌食になってしまいますので、ご注意ください。

    通常、桜の咲くころがしいたけの収穫の最盛期となるかと思います。

    稀に、「藤子」と言って、藤の花の咲くころに、しいたけの収穫ができる場合があります。これは、桜の季節の後に、気温が急激に下がり、その後、丁度良い雨や気温になった場合に起こるめったにない嬉しいことです。

     

    • 晩秋以降(2年目)の栽培方法

    桜の咲くころにしいたけの収穫の最盛期を迎えると、その後は、しばらくお休みとなります。

    次にしいたけが生えるのは通常、その年の晩秋です。

    • 梅雨のころの管理 : ホダ木はすでに成人していますので、1年目のような管理は必要ありません。直射日光が当たらず、雨がかかり、湿度の高い場所に置いて管理してください。
    • 夏~初秋の管理 : 1年目の管理と同じでOKです。秋(の降雨直前)に天地ガエシをすると、ホダ持ちがよくなり、しいたけもたくさん生えるかもしれません。
    • 晩秋~翌年春 : 2年目は晩秋に生えるキノコが少なくなるかもしれません。でも、基本的な栽培方法は1年目と同じです。

     

    • 3年目以降の栽培方法

    3年目以降の栽培方法は、上記(6)の2年目の栽培方法とほぼ同じです。

    ただし、ホダ木が年を取るにつれて、きのこは小さくなり、また、収穫時期は春に偏りがちになります。

     

      栽培管理のコツ
    1月~2月

    暖かい地方の場合、天気によっては、断続的にしいたけの芽が生えてきます。

    ただし、この時期は過乾燥に注意してください。もし、しいたけがカサカサになって、乾いているようであれば、当HPの

    しいたけが乾きすぎたら | 原木しいたけ・栽培キットの通販 | 高橋農園 (takahashi-nouen.co.jp)

    をご覧ください。

    特に、しいたけに直接袋をかける「袋掛け」が有効です。

    3月

    天候(暖かさと降雨)によっては、しいたけが生えてきます。

    暖かい日や雨があった後などは、ホダ木にしいたけが生えているかどうか確認してください。

    5月  
    6月  
    7月  
    8月  
    9月

    雑木林の中のような「雨が当たり、直射日光が当たらず、湿度のある所」においてください。雑木林の中で、普通の雨があれば、特になりもする必要はありません。

    もし、乾く場所であれば、週に1~2回、ホダ木に散水してください。

    10月

    寒冷な地域の場合、天候によっては、しいたけが生える場合があります。収穫に備えて、草やブッシュなどを取り除いてください。ただし、ホダ木の下には、雑草などがあった用が、降雨の際の泥ハネがなく、ホダ木やしいたけが汚れません。

    また、この時期はどちらかと言えば暖かいので、発生したしいたけは小さくなるかもしれません。

    寒さが来る藻をお待ちください。

    11月

    多くの地域でしいたけが生えて来るかと思います。収穫に備えて、生えてきたしいたけが汚れないように、ホダ木の下の下草はそのままに、ホダ木を覆っている雑草は取り除いてください。

    11月は、地域によってはまだ暖かい日があるようです。気温が高い場合、生えてきたしいたけは、徒長して、小さくなりやすくなります。

    特大しいたけの収穫にはもう少々お待ちください。

    せっかく生えてきたしいたけが、たまたま寒くて、あるいは木枯らしが吹いて、成長しない場合、ホームセンターなどで売っているビニール袋でしいたけを包んで輪ゴムなどで留めておくと、しいたけが成長する場合があります。

    この方法は12月以降でも効果があります。

    ただし、暖かい時にこれを行うと、しいたけが病気になりますので、ご注意ください。寒い時だけです。

    12月