各位

高橋農園のプロジェクト「止めよう!地球温暖化 【CCUS】 カーボンマイナスと土壌改良」にご支援をいただきまして、誠にありがとうございました。

このプロジェクトの経過報告をさせていただきます。

なお、このページの内容はクラウドファンディングサイトReadyForの形式的に「終了報告」とさせていただいたページと同じ内容です。

サイト内ではクラウドファンディングの内容が一区切りついた・ことから「終了報告」を行うものですが、本プロジェクトは、まだまだ終わったわけではありません。

ひとまず、御礼のための報告とお考えいただければ幸いです。

 

皆様のご支援のおかげで、クラウドファンディングは2023年11月に、無事成立し、その後、プロジェクトを開始することができました。

深く感謝申し上げます。

そして、下記の詳細のように、現在、バイオ炭の製造を進めているところです。

今後、出来上がったバイオ炭を、畑に施用する予定です。

その後、畑作物の出来具合や、バイオ炭の土壌改良剤としての効果を確認し、2024年冬以降の、CCUS事業につなげたいと考えております。

 

量としては、まだまだ少ないのですが、現時点で推定約2.5㎥のバイオ炭を製造しました。

つまり、その分だけ大気中のCO2を「炭」に固定できました。

これも、皆様のご支援のたまものです。

この度は、本当にありがとうございました。

プロジェクトの現時点での状況

  1. バイオ炭炭化炉の自作とバイオ炭の製造
  • バイオ炭炭化炉の自作

(1) 改造前のバイオマス暖房機(内部に、二次燃焼用の送風管を取り付けました。)

(2) ペール缶(これにバイオマスを入れて、上のバイオマス暖房機内で、無酸素状態で蒸し焼きにします。

ペール缶の蓋に一つだけ穴があけてあります。

その理由は、ペール缶の中のバイオマスが蒸し焼きにした場合、酸素がないため、燃えずにガスが発生します。

このガスの逃げ道です。

ガスの中には、可燃性のものもありますので、上記(1)のバイオマス暖房機に、2次燃焼用空気取り入れ口となる通風管を後付けしました。

これによって、可燃性のガスが燃焼し、バイオマス暖房機の熱効率が良くなります。

 

(3) 使用済みホダ木をペール缶に入る大きさにカットします。

 

(4) カットした使用踏みホダ木を(2)のペール缶に入れます。この後、蓋をします。

(5) (1)のバイオマス暖房機の下半分に、燃料となる使用済みホダ木を入れます。

(6) (4)のホダ木を入れたペール缶に蓋をして、(5)のバイオマス暖房機に入れます。

 

(7) 全部で6個のホダ木入りペール缶をバイオマス暖房機に入れます。

(8) ペール缶の両側にも、燃料用ホダ木を足します。

この後に、着火して、翌日まで待ちます。

この暖房機は、しいたけ栽培ビニールハウスの暖房機なので、ビニールハウスの暖房を行いつつ、バイオ炭を製造することになります。

 

(9) 出来上がったバイオ炭。

(12) こちらは別のペール缶、こちらの方が炭が少ないです。つまり歩留まりが悪い。

歩留まりが悪い理由としては、①ペール缶のどこかに小さな隙間ができて酸素が入ってしまい、炭の一部が燃焼してしまった、あるいは、②原料の使用済みホダ木がしいたけ菌の分解を強く受けて、残存炭素が少なかった・などが考えられます。

 

(11) バイオ炭を十分に冷まして、フレコンバッグに入れ、保管します。

  • 2024年4月3日時点で出来上がったバイオ炭

フレコンバッグ2袋分です。このほかにも少しあります。

 

上の写真の拡大写真

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  • バイオ炭製造にかかわる課題など
  • 元々少しだけ不安はあったのですが、バイオ炭の炭化に使ったペール缶などの金属缶がすぐに穴が開いてしまい、2~3回の繰り返し使用しかできなかったこと。この2~3回の繰り返し使用は予備実験の時よりも少ない回数でした。このことで、バイオ炭の製造コストが上がりました、その後、工夫して、10回程度まで繰り返して使える回数を増やす方法を案出しました。
  • 当初予定よりも、バイオ炭製造に手間がかかりました。すなわち、その人件費が上がり、バイオ炭の製造コストが悪くなりました。ただし、この部分は、今後、改良できると思われます。
  • バイオ炭製造の際、ペール缶から可燃のガスが出るのでそれを燃焼させるための機構を作りましたが、予想よりも燃焼効率が悪く、それが煙となって廃棄されたこと。これの改良は難しい。現在のバイオマス暖房機を大幅に改良せねばなりません。簡単ではないので、次年度以降の大きな宿題となります。
  • 4月6日時点でのバイオ炭の製造量は約5㎥でした。これは当初予定よりもかなり少ないです。

 

  1. バイオ炭の畑への施用

今年のCCUS事業に関しては、そのコストの大半をクラウドファンディングで賄うことができました。従いまして、今年の春以降、出来上がったバイオ炭を協力農家に無償で譲り、バイオ炭の土壌改良剤としての効果を確認してもらう予定です。

 

  1. バイオ炭の効果の確認

上記で、バイオ炭を施用した畑において、同時に対象区(コントロール)を設け、その違いを検証する予定です。

また、病虫害などの多寡や出来上がった作物の品質などもチェック項目となります。

【収支報告】
皆様から頂いた支援金は下記のように使わせていただきました。全額、プロジェクト関連費用に使用しました。内容は、

  1. リターン費用:66550円
  2. バイオマス暖房機改造費用:115,000円
  3. バイオ炭用使用済みホダ木の加工費用(人件費):22,500円
  4. バイオ炭製造人件費:277,500円
  5. ReadyForへの支払い:104,280円
  6. 合計:585,830円

【リターンの発送状況について】

リターンをご辞退された方を除いて、ご支援をいただきました皆様方には、2023年月12半ばまでにリターンを郵送させていただきました。

ありがとうございました。

なお、万が一、リターンが届いていない方がいらっしゃいましたら、お手数ですが、高橋農園までご連絡をいただけますとありがたく存じます。

確認の上、適切に対応させていただきます。

 

【今後プロジェクトの続きの活動について】

「止めよう!地球温暖化 【CCUS】  カーボンマイナスと土壌改良」の事業は、今後も続けて行く予定です。具体的には

  1. 製造したバイオ炭の農家への配布と畑への施用

製造したバイオ炭を協力農家に配り、畑に施用してもらいます。この部分は「CCUS」の「U」および「S」、つまり「Utilization」と「Storage」に当たります。すなわち、大気中CO2の有効利用、およびバイオ炭に変化したCO2の土壌中への貯留です。

 

  1. バイオ炭を施用した畑作物の効果の確認

畑に施用したバイオ炭がどの程度土壌改良剤としての効果があるかを検証します。

製造したバイオ炭の量が予定よりも少なかったため、まずは、農作物の違いによる確認を行います。

具体的には、施用する畑を二つに分け、バイオ炭施用区と無施用区(対象区)に分けます。施用区の方にだけ、バイオ炭を施用して、両者を比較します。

 

  1. 24~25年年冬に向けてのプロジェクトの計画と実行

24~25年冬シーズンに向けて、再度、このCCUSプロジェクトを行う予定です。内容については、今年の反省を踏まえ、今後検討します。

 

  1. バイオ炭の各種データの整理

今シーズン製造したバイオ炭の様々なデータをまとめます。具体的には、製造量、製造重量、など基本的なことから化学的性質などまで、検証します。

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今後とも、よろしくお願いいたします。